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春色

 

 

先日、実家の別府から大分に帰る途中で高崎山を見ると、ほんのり山が薄いピンクに色づいていました。まだまだほんのりですが、これぐらいの時期になると少しずつ山が春色に変化していきます。山の色を見ていると、この時期に毎年思い出すことがあります。何十年も前のことですが、私が小学生の頃の国語の教科書に載っていた、桜で染めた染物のことです。桜色の染物というとみんなは桜の花びらで染めたと思っているが、実は桜の芽で染めているといった話でした。桜の芽には桜の花びらよりもきれいな桜色になる色素があり、きれいな花だけではなくて、花開く前から桜色なんだという話だったと思います。まだ桜は咲いていないのに、なんとなくほんのりと山が桜色に色づいて見えるのは、桜の芽のせいなのかなぁと毎年思っています。今年も大人数でのお花見はできないでしようが、お花見を心待ちにしています。春はもうすぐですね。

投稿者:松浦