1.新型コロナウイルスの感染拡大で上場企業の会計監査が変わった
日本経済新聞(2021年1月13日)によると、上場企業を対象とする監査法人では、「新型コロナウイルスの
感染拡大が上場企業の会計監査に「新常態」をもたらしている。移動制限や在宅勤務の広がりで、企業を訪問
して膝詰めでやり取りする伝統的な監査手続きが難しくなった。・・・(中略)・・・以前は10人規模の監査法
人のチームが監査先企業に1~2週間常駐していたが、いまは実際に顔をつきあわせるのは2~3人のみ。期間
も短くなった。ある大手監査法人によると、監査先企業の拠点に行って直接話を聞く「往査」の機会は国内で
半分以下、海外ではほぼゼロになった。」そうです。
また、書類のPDF変換とデータ送信、PDF改ざん探知ツール、会計データの自動抽出システムなど「監査の
デジタル化」へ各監査法人が取り組んでいるようです。
2.当事務所も月次巡回監査が変わった
当然として、当事務所の監査手法も変わってきました。
(1)9割のお客様が、監査自粛よりも月次巡回監査の継続を希望された
昨年4月18日に、お客様へアンケートを取りました。
その結果、9割以上が月次監査を望んでいることが分かりました。
(2)なぜ、月次巡回監査を望む理由の仮説を立てました
①先行き不明の中、早期に業績を知って打開策(融資や給付金)を打ちたい。
②長期的なダメージに備え、資金繰りなどの支援策の相談をしたい
③当事務所からは、正確な数字に基づいた的確なアドバイスを求めたい。
(3)1年前にたてた.事務所の方針
①月次巡回監査体制は維持する
②お客様の期待に応えつつ、所内からのリモート監査で効率化を進める。
③担当者間の個人差(知識、情報、熱意)をなくし、ワンチームで対応する。
④監査担当者の安全の確保
3.コロナ渦のリモート監査
この1年で仕事のやり方が、ずいぶん変わりました。
WEBでの会議や研修が通常になっています。
巡回監査も、事前にリモート監査を済ませてから、お客様に出向き、短時間で実地監査と社長への報告などを
心がけています。
まだまだ、テレワークは部分的に行っているだけなので、今後は各自宅からテレワークでのリモート監査を
万全にできるようにいたします。
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