とある国のトップは、政治的混乱の責任を取るべく仲間内から辞任を要求されても、どこ吹く風で、これからも自身の責任を全うしたいと居座っているらしい。
人間はどうも終わりになるとあわてだし執着が強くなって人間のあさましさが露呈しがちになります。
昔読んだ、伊藤肇氏の「十八史略の人物学」(PHP文庫)に、出処進退の大原則が紹介されています。
・進ム時ハ人マカセ。退ク時ハ自ラ決セヨ
幕末の越後長岡藩の家老だった河合継之助(司馬遼太郎『峠』の主人公)の言葉です。
辞める時に人に相談したら「辞めない方がいい」と言うに決まっているが、それをまともに受けて、いい気になって居座っていたら、組織が大変なことになります、人に相談すること自体、
・人ヲ挙グルニハ須(すべか)ラク退ヲ好ム者ヲ挙グベシ
経団連会長をされた土光敏夫氏は「社長というのは大変な役目だ。社長になりたいなどという奴の気がしれない。たとえば、総理大臣にしたって、なりたくてしようがない奴を総理にするものだから、いつもゴタゴタがおきる」と言っています。
なお、日本国でも「政治家は自分の出処進退は自ら決するべき」と小泉純一郎内閣総理大臣(第87・88・89代)というトップがかつていました。
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