事業承継

中小企業の経営者の高齢化が進む中、後継者が決まらなく、第3者承継や廃業になるケ-スが最近急激に増加しています。その中の一つの原因に多額の事業用資産の自社株や事業用資産の税金負担があります。

事業承継計画の策定

「経営承継円滑化法」の制定を踏まえ、平成21年度の税制改正において、事業の後継者を対象とした「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」が創設されました。
事業承継計画を立てることで、経営者と後継者のやるべきことを整理・再確認することができ、後継者の育成や基盤作りを行うことができます。

事業承継計画は次のステップで策定します。

  1. 自社の現状分析
  2. 今後の環境変化の予測と対応策・課題の検討
  3. 事業承継の時期・方法を盛り込んだ事業の方向性の検討
  4. 具体的な中長期目標の設定
  5. 円滑な事業承継に向けた課題の整理
  6. 事業承継計画の作成

事業承継で必要になるお金の例

  1. 事業承継前に会社の磨き上げに投資
  2. 経営者からの自社株式や事業用資産の買取り
  3. 相続で分散した自社株式や事業用資産の買取り
  4. 事業承継後に経営改善や経営革新を図るための投資

事業承継を円滑にする税務上の特例

  1. 将来後継者が負担する相続税を少しでも軽減したい
    ○相続税の暦年課税年間110万まで非課税
    ○単年度でする場合は税金払ってでも実行
  2. 後継者にまとまった財産を生前贈与、会社が伸びているので自社株式評価が上がらないうちに贈与
    ○相続時精算課税特別控除2,500万円納税猶予
    ○将来贈与財産の評価が下がるものは避ける
  3. 後継者に自社株式の贈与、相続をしたいが、納税資金の準備ができない
    ○事業承継税制贈与税、相続税の猶予・免除
    ○平成29年度税制で使いやすくなった
  4. 相続財産に先代経営者所有の自宅宅地工場の敷地が含まれている
    ○事業用や居住用の宅地を最大8割軽減
  5. 先代経営者が突然亡くなり、その後退職金の支給額が決まった
    ○死亡退職金に対する相続税の非課税枠
    ○相続人1人に500万円
  6. 後継者が事業資金に困らないよう自分の死後、後継者に確実に渡せるお金を確保したい
    ○死亡保険金に対する相続税の非課税枠
    ○相続人1人に500万円

 POINT! 

相続と事業承継の違い

相続対策と事業承継対策を、同じくくりにしてはいけません。
たとえば相続人が「会社を承継した長男」「公務員の次男」「主婦の長女」の3人とすると、民法の相続権がそれぞれ1/3ずつとなります。そこで、会社の株も1/3ずつでよいのでしょうか?
いずれ兄弟同士で会社の経営で揉め存続が危うくなる可能性があります。

「財産の相続」とは、人が死亡したことにより親族がその人の財産上の権利・義務の一切を承継することです。これに対して、「経営権の事業承継」とは、先代の経営者等が後継者を定め、その時から時間をかけて会社の経営権を委譲していくことをいいます。

したがって、2つの対策もおのずから違ったものになります。
たとえば相続対策のために相続人に株を分散しますが、事業承継対策のためには、後継者に集中させる必要があります。
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